過去の話

過去の話⑤

こちらの記事の続きです。

過去の話④2019年の秋。 裕は駐在員としてパリに住み始めた。 その頃、週末の深夜に2回ほど、私と裕はTwitterのDMで2時間ほど...

裕からTwitterのDMがきた時、私はAさんのことを1人で悩むのはとても辛く、限界だった。

裕に相談してみようと思った私は、週末にこう返事を送った。

「私は今までにないくらい精神的に参ってます。私の精神状態が落ち着いたら、話聞いてもらえたら嬉しいです」

そしたら裕からすぐに返事がきた。

「いつでもどうぞ」と。

それから、私達はリアルタイムでDMのやり取りを始めた。

「あの、相談のってもらってもいいですか?」

「うん。僕で聞ける話なら何でも」

「でもね。軽蔑されるかもしれない」

「そうなの?言いたくないなら無理しないでいいよ」

「でも誰かに聞いてもらいたくて。ちょっと1人で悩むのは辛すぎて。限界で

「そっか軽蔑とかしないって約束するから、気にしないで下さい」

「ありがとう裕さんは浮気したことありますか?」

「浮気?」

「浮気じゃなくても、好きな人ができたことはありますか?結婚してから」

「正直言うと、あった。あ、これ秘密ね」

「それは浮気の方?」

「浮気と好きってどう違うの?身体の関係と思うだけ、ってことかな」

「あ~、難しいかも。今は気持ちのことかな」

「う~ん、身体の方はあったけど気持ちの方はあんまりかな。20代とか30代とか。若い頃の話だけどね。軽蔑しないでね」

「大丈夫。教えてくれてありがとう。私は今、夫婦関係は円満です」

「うん」

「でも、好きな人ができちゃって。それはネットで知り合った人で」

「そうなんだ

「裕さんでは、ないよ」

「あ、はい

「裕さんも好きだけど」

「ありがとう」

 

最初はこんな感じで、ちょっと軽いノリで始まった恋愛相談だった。

これは2019年11月17日の深夜の出来事だ。

この日からたった3日間で、私と裕はお互いが特別な、かけがえのない大切な人となる。

この日、私が勇気を出してAさんのことを裕に相談したことによって、私達の運命は大きく変わることになった…